AI生成のポイント
AI GENERATION POINTS
チラシ・カタログAI
カタログ・チラシの制作を効率化!
レイアウト・組版を自動化する
AIツールとは?活用事例も紹介
FLYER AI DESIGN
「新商品が出るたび、カタログを更新するコストが負担になっている」
「ちょっとしたチラシは内製できるようになりたい」
そんな時におすすめなのが、チラシ・カタログ制作を効率化するレイアウト・組版自動化AIです。今回は、チラシ・カタログ制作におけるAI(人工知能)の活用方法をはじめ、AI導入のメリットや、チラシ・カタログ制作におすすめのAIツールを解説します。
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チラシ・カタログ制作でのAIの活用方法
催事や季節感、新製品の発売や特売の予定を伝えるチラシやカタログは、更新頻度が高く、制作に手間とコストがかかるツールです。誌面デザインや組版AIを活用することで、チラシやカタログ作成の効率化、低コスト化が見込めるでしょう。本章では、チラシ・カタログ作成において、AIが活用できる領域を解説します。
1紙面デザイン・レイアウトの効率化
AIを活用することで、雑誌やパンフレットの紙面デザインが効率化できます。テキストや画像を入力すると、自動で無数のレイアウトパターンを生成。ツールによっては過去の紙面データをもとに媒体のイメージに合わせたデザインをAIが自動生成してくれる機能も開発されています。AIが、「その雑誌のイメージに合う」と判断した紙面案を複数提案してくれるため、これまでデザイン・レイアウトにかけていた時間を大幅に短縮できるでしょう。
2テキストや図版の自動組版
「組版とは」、レイアウトに従って紙面にテキストや写真、図を配置する作業を指します。通常、紙面を作成する際は、1ページ1ページ人の手での組版作業が必要ですが、AIを活用することで、作業時間の大幅な短縮が可能です。また、人為的ミスがなくなることで、紙面の品質向上も期待できるでしょう。導入には費用がかかりますが、校正の工程もカットでき、人件費も最低限に抑えられるため、長い目で見ればコストの削減につながります。
3「人目に付く」「読まれる」デザインの作成
AIはデータ分析とも相性が良いため、データをもとに「人目に付く」「読まれる」紙面・チラシへのブラッシュアップが可能です。ツールによっては、ヒートマップで紙面のどこに注目されるかを可視化してくれるため、修正の方向性に明確な根拠を示せるでしょう。AIを活用することで、カタログ・チラシ作成を効率化できるだけでなく、販促ツールとしての役割もこれまで以上に強化できるのです。
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おすすめのAI自動組版ツール『LEPUS』とは?
『LEPUS』は「自動組版・クロスメディアソリューション」を謳い、紙媒体のレイアウトとクロスメディア展開を効率化することに特化したAIツールです。テキストや画像を入力して紙面を生成後、WEBサーバに直接出力するかデータを送信するだけでWEB媒体への展開が可能に。カタログや新聞、フリーペーパーなどのさまざまな紙媒体を、ブログやSNSを更新する気軽さでWEBに反映し、商業メディアとして配信できます。
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AIツールを活用したカタログ・チラシ制作の事例
自社で活用する際のヒントになる、AIツールを導入したチラシやカタログデザインの事例を紹介します。
1不動産チラシの内製を効率化!オープンハウスのチラシ作成AI
不動産業を展開する株式会社オープンハウスは2020年、従来営業が手作業で行っていた住宅チラシの作成を自動化する自社開発のAIツールを導入。年間1万1250時間ものチラシ作成時間を削減しました。
チラシの作成に必要な情報は音声やテキストで入力でき、「価格」や「間取り」「立地」など、ユーザーのニーズに沿ったおすすめ情報を自動で落とし込むことが可能です。また、景品表示法をクリアするためのルールに自動で対応できることから、審査プロセスの効率化や1085時間の審査時間の削減にも成功しました。このほか、従来は属人的だったチラシのクオリティも均一化できるようになり、大量のチラシを、一定のクオリティで効率的に作成できるようになったとのことです。
2雑誌のトンマナも自動で反映!大日本印刷らによる誌面レイアウトAI
大日本印刷は2019年、エー・アンド・ユー、新建築社と共同で、紙面レイアウトを自動化するAIを開発。実際に発売されている雑誌のレイアウト作成に活用しました。従来、雑誌編集の現場では、記事の文字数や画像サイズなどをレイアウトに合わせて調整する作業が必要でした。また、雑誌ごとのブランドイメージやトンマナを反映させるためにスタッフ同士のアナログな情報共有も求められます。
レイアウト作成AIでは、単に自動組版を行うだけでなく、テンプレート以外のレイアウトに対応した文字組や素材の配置が可能に。また、雑誌の過去のデータをAIに読み込ませることで、その雑誌のトンマナを分析してスコア化。編集者の指示に従って、雑誌のイメージに沿ったレイアウトを自動生成します。雑誌編集現場における作業的な側面を効率化すると同時に、人間だけでは思いつきにくい新たな紙面アイデアのヒント出しにも役立つでしょう。
【参考】“大日本印刷、エー・アンド・ユー、新建築社の3社がAIを活用して雑誌の誌面レイアウトを自動生成する技術を共同開発(2019年7月10日)”DNP
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【まとめ】AIはカタログ・チラシ作成と好相性!
撮影、レタッチ、コピー作成など、工程数が多く更新頻度が高いカタログやチラシの作成は、内製化が難しいツールのひとつと言えます。しかし、AIツールを導入することで、カタログ・チラシ作成の劇的な効率化が実現します。ある程度のクオリティのカタログやチラシが、自社で簡単に作成できるようになるでしょう。
また、AIを導入することで、過去のツールを学習し、売れるレイアウトのヒントを得ることも可能になりました。ツールによっては蓄積されたデータから媒体のトンマナを読み取り、デザインに反映してもらうことも可能です。過去のデータを学習し、規則性を見つけることが得意なAIにおいて、情報量の多いカタログやチラシの作成は相性が良い活用方法と言えるでしょう。
今後、カタログ・チラシ制作は、デザイン案や組版などの作業面をAIが担い、残りの1割でクリエイターがクオリティ面のブラッシュアップを行うといったフローになることも十分に考えられます。
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